飛騨高山らしい素材とデザインの活用飛騨岐阜新聞会館

設計について

飛騨高山らしい素材とデザインの活用

高山祭りの屋台や中橋の欄干の朱色、三町通りの町家出格子の焦げ茶色、障子紙の乳白色、屋台蔵漆喰壁の白、春祭りに映える桜のさくら色などをモチーフにすることで、飛騨高山らしいデザインを表現するだけでなく、周囲の景観に馴染んだ品格漂うしつらえとなりました。

特に、和紙のプリントを挟み込んだオリジナル素材の『合わせガラス』を用いることで、建物全体が障子紙の柔らかな和の印象で包み込まれ、メディアという公共的な企業に相応しく、人や景観とのつながりを大切にした街並に積極的に参加する建築が実現されています。「合わせガラス」は辻井硝子建材(株)担当。

省エネと自然環境への配慮

省エネと自然環境に対しても以下のような配慮がなされています。

オール電化システムの利点を生かす深夜電力の積極的利用。
南北面の窓による自然通風および階段室の吹き抜け部分のドラフト効果による熱排気。
外壁汚垂れ防止笠木の設置により、外壁清掃費の低減と外壁の長寿命化。
エアコン屋外機等の騒音が発生する機器は、騒音の影響が少ない屋上に一括して設置し、さらに深夜の近隣への騒音対策として防音壁も設置。
窓サッシは全て省エネ断熱サッシとし熱負荷を低減。
北側外壁は乳白色合わせガラスとサッシのダブルスキンとし断熱効果をアップ。
ホール、廊下、階段室は自動照度調節照明器具を採用。