「使いなれた間取り」と「新しい暮らし」住まいリノベーション講座

第2章 設計者の視点

2017.05.25

1.コストの把握

計画段階から

  ①最小限の改修を目指す
  ・既存の骨格を活かす
  ・減築の可能性を検討
  ・平面は将来の視点を考慮して計画

  ②土台、基礎、柱、梁の状態を確認する

  ③建設年代の調査
   目安 築30年以内程度(昭和60年~)→住設機器の入替え  
   築50年以内程度(昭和30年~)   →内装材を含めての見直し
   築100年程度 (それ以前)     →解体移築の価値あり

● 床下

基礎(床下)

● 屋根裏

● 小屋組(梁)

● 2階和室

BEFORE
BEFORE
AFTER

2.住み手の生活スタイル

  ①思い出、大切な物、使い慣れた物(家具・建具等)
  ②間取り(家族構成、バリアフリー、動線の短さ)

2-1.思い出

BEFORE
AFTER
BEFORE
AFTER
BEFORE
AFTER
AFTER

2-2.間取り

1階 平面図 BEFORE
AFTER
2階 平面図 BEFORE
AFTER

3. 周辺状況

敷地と隣接地の状況
  
  ①隣家との関係性 → コミュニティー(人間関係)

  ②気象条件  
  ・日照   → 日中の採光条件
  ・風    → 風向き、隣家、河川、高低差等の有無
  ・積雪   → 屋根の向き、隣家離れ、除雪の有無

4.耐震

既存の骨格を活かしながら新しい間取りを作る。

  ①平面のバランス → 床・壁・梁の補強
  ②新しい間取り  → 柱を取り、合成梁をつくる
  ③耐震壁     → 筋交(既存柱の間に斜材を入れる)
  ④鉄骨梁の補強  → 柱と柱の間を飛ばす
  ⑤柱を追加    → 荷重負担を分散する

4-1.耐震補強実例

● 大家邸
  ①平面のバランス
  ②新しい間取り
  ④鉄骨梁の補強    を採用

4-2.耐震補強実例

● 花筏

  ④鉄骨梁の補強
  ⑤柱を追加     を採用