代表者紹介

株式会社 西建築設計事務所
代表取締役 西 久樹

代表者略歴

昭和62年3月 芝浦工業大学大学院 修土課程卒業 建設工学専攻
昭和62年4月〜 平成5年8月 株式会社 アール・アイ・エー東京支社
平成12年12月 株式会社 西 建築設計事務所 代表取締役に就任
平成16年10月 中国山東省済南市 中国建築工程総公司内に西建築空間計画工房を開設。 所長に就任
平成17年3月 山東工芸美術大学 客員教授就任

さまざまな取り組みから10年経ち…

小河邸で感じた事 〜設計者の役割ということ

小河さんはとてもアクティブな方ですべてご自分でやってしまう超スーパーなお施主さんでした。
ログに使う丸太、丸太の加工、仮組、運搬職人さんの手配、コスト管理そして「プラン」もです。

設計は、このプランを法規上、施工上の課題をクリアーして、関係者の方に伝わる図面という共通言語を作成する事でした。

この建物は日本の現在の物流や生産からかけ離れたところで家が建てられるのか?という課題に正面から取り組まれています。 もちろん施主さんはそんな大それたことは考えず、ひたすらこうゆうものが作りたいという純粋な熱い想いだけだったとおもいますが…

私は建築生産のサイクルの一部で切り取られた役割をこなしていることを感じることになります。

小河さんの家づくりは「設計行為」は工期とお金を守るために「仕方がないねっ」と線引きをして、切り取られた役割をこなしている自分に気が付かしていただき、否応なしに一度再考を促すように感じられるきっかけになりました。

施主が総合プロデュースとディレクター、現場監督すべて行い、設計者は今の建設システムに乗っかるお手伝いをしただけです。

設計者の求められる「職能」が変化してきていると感じます。

施主の翻訳機能だったり、イメージの統合化だったり……..

iPhone が基盤を作ってアプリは自分仕様でカスタマイズ するように 「建築」はその基盤づくりだと考えます。
目に見える部分のただただ視覚的刺激を作為として見せるものへ 行きがちな設計行為が 施主と現場の双方向で自身の「作為」に溺れないように 自戒しながら真摯に取り組む 責任重大な役割を担っていると改めて感じました。

→「セルフビルドで夢のログハウス 小河邸